カラーしてもすぐに色落ちしてしまうのは何故?
2017年11月23日
本日ちょっと衝撃なことをあるお客様からお聞きした。
それはネットで調べているとシャンプーする際に
髪を優先して洗い、地肌はほとんど洗わずにと言うもの。
これは全くの真逆でシャンプーとは地肌をすこやかに洗い上げる。
そして豊かな泡立ちで髪への摩擦を軽減させながら地肌を滑らせるように
マッサージしながら洗うこと。
良いシャンプーの条件とは、仕上がり感も大切ですが
シャンプー中の泡立ちやマッサージのしやすさも重要な要素です。
泡立たないシャンプーは論外ですし、泡の質かイマイチで指が通らないものもあるので
こういったものは良いシャンプーとは呼べません。
脱脂力が強いとされるラウレス硫酸Naが主剤のシャンプーも
経験則になるけれどとっても泡立ちが悪く、とてもマッサージに適しているシャンプーではない!
一般の方のシャンプー選びにおいて、成分は分からなくとも
泡立ちや指通りなどはご自身で実感できる部分ですし
それが心地よければ大抵の場合はいい感じの仕上がりになると思いますので参考にしてみてください。
カラーしてすぐに色落ちしてしまう原因は髪質が原因かも!?
せっかく綺麗に染めたにも関わらず、すぐに色落ちしてしまう方がおられる。
よくネットで書いていることは、髪が太い人は染まりやすく、細い人は染まりやすいみたいなこと。
合っている部分もあるがそうでない部分もある。
裏を返せば細くて染まりにくい人もいれば太くて染まりやすい人もいる。
我々美容師なら触診したりすればある程度の検討はつく!だけどたまに裏切られるw
薬剤の耐性がどれだけあるのか?これが色落ちと大きく関係してきます。
一般的にカラーが色落ちしやすい原因としてあるのは
- 紫外線によるもの
- アイロンなどの熱ダメージ
- 強い洗浄力のシャンプー
よく言われることはこの3つですね。
ではこの3つを仮に全てを意識してケアすれば
カラーの色落ちを防げるかというと答えはNO!
surでは標準的にさせていただいてますが、サロンにはオプション扱いのアルカリ除去というメニューがあったりする。
カラー剤で明るくするということは、アルカリ剤を用います。
これがうまいこと処置しないとアルカリが髪に残留してしまいます。
そうするとキューティクルが開きっぱなしになり、染料流出が激しいことと
この状態でアイロンを入れると熱とアルカリが反応して髪のダメージを促進させてゴワゴワになってきます。
残留アルカリを除去してあげることは大切なことです。かといって急激にやっちゃうと色調が狂うのでこのさじ加減がとっても難しいことなんです。
もうひとつは髪質の問題とありましたがこれはキューティクルの枚数です。
髪が太くても、キューティクルの枚数が少ないとよく染まります。一般的には太い人のが多いけどそうではないケースも多いため
髪が太くてすぐ明るくキンキンになる場合はこっちのケースが多いでしょう。
もう少し分かりやすく言うと、8レベルが希望色だとして8レベルの明るさをのカラー剤を塗布すると
12レベルもしくはそれ以上明るくなる髪の人のことです。
この方はイルミナカラーでキンキンになっている。
しかも毛先は沈み込みすぎるというムラムラで見た目的に残念な感じだ。
こういった方の薬剤反応は異常に早いので、10分も放置していると瞬時に明るくなってきます。
こういう場合は希望色よりもかなり暗い色を選択したり、2剤の調整をして反応速度を変える必要があります。
こういう判断をしていくのが腕の見せ所ってやつですねw
あと1つあります。
シリコントリートメントで髪の染まりが悪いことがある
シリコンについては以前にも記事にしたとおり、避ける必要のない安全性の高い成分の1つです。
万能なシリコンですが唯一欠点がある。それが薬剤の浸透を阻害してしまうことです。
全ての人がそうなるわけではなく、シリコンの種類やシリコンの吸着しやすい髪では
驚くほど張り付いてしまい、それが重なりビルドアップしてしまい、薬剤の妨げになってしまいます。
石鹸+椿オイルのコンビを長年続けている場合も薬剤の阻害があるので
こういう場合は1度シリコンオフするクレンジングを行う必要があります。
ノンシリコンとは?本当にヘアケアにノンシリコンが痛まないのか?
このように人よりも気を使っているのにすぐに色落ちしてしまう場合は
美容師さんとよく相談して、決めていく必要があります。
もちろん極度のダメージの場合は色が吸い込みやすく、希望色よりも今度は真っ黒に近いくらいまで沈んでしまうこともある。
たかがカラー、されどカラー。
そういう場合はトリートメントで補修しながら染料定着を促す必要もあるし、やはり髪質を把握してくれる
あなたの担当の美容師を見つけていない方はぜひ見つけてください。
このようにキンキンに色落ちしてしまっている。
この方はオーソドックスなタイプな軟毛なので染まりやすい。
希望色よりも明度を3レベル程度落としてちょうど良い染まりあがり。
このあたりもカラーメーカーによりけりなんでそのセレクトも大切です。
今回はピンクベージュにバイオレットを練りこんでより深いコクのある色味をセレクト。
バイオレットをさすことで黄味がかなり抑えることが可能です。軟毛なのでヘマチン足して色持ちをアップさせる処置もしています。
カラーと一緒にヘッドスパで残留した薬品類と頭皮の正常化、保湿、スカルプ効果を期待できます。
このようにベーシックなカラーでも実は色々奥深い!
それではまた!