インディゴで暗くなった髪を明るくする方法
2020年10月18日
ヘナとインディゴ
同じ植物染料であるにも関わらず徹底的な違いがあります。
それはインディゴを繰り返して染めていると黒くなってくる。
正式には黒というよりも藍のグレーぽい色です。
自然染料で暗く染めたい場合はインディゴしか選択肢はありません。
ずっとインディゴで染めていくのなら何ら問題はないのだが
たまには気分を変えて明るくしてみたい!となったときに弊害が起こる。
インディゴ染めを繰り返すとアルカリカラーで明るくすることはできません。
当店の黒染め落としは好評いただいており、遠方からご来店くださったりもしています。
他ではどこも断られてやってくれなかったのに本当うれしい。っていうお声をよく頂き
私としてもうれしい限りですが。これは化学染料のみ落とすことができるので
インディゴでは使えない。
以前にどうしても明るくしたいとのことで
ブリーチを4回しましたが見事なカマキリ色になりましたw
そこから全然抜けないので結局、赤で緑を打ち消すことに・・。
ヘナ染め数回からのインディゴ染めを2度ほど施術した状態。
気分を変えて今回はなるべく明るくしたいとのこと。
基本的には難しい旨をお伝えましたがそれでもトライしたい!
グレイカラースペシャルをオーダー!
今回は少しでも明るくできる可能性があったためです。
- インディゴは2回しかしていない
- 前回染めてから日数が経っているので根元は明るくできること
インディゴは回数を重ねるほどに色が濃くなっていくため
回数が少なければ少しは明るくなるかもしれない?しかしこればかりはやってみないと分からない。
インディゴ染めを明るくしたい場合のデメリット
- どこまで明るくできるかは未知数
- ダメージがある
まず最初に知っていただきたいのがこの作業は髪のダメージに繋がります。
痛みが気になる場合や痛めたくない方は、インディゴ染めを中止して
新しく生え変わるまで待つしかありません。
基本的にインディゴ染めから明るくできる可能性があるとすれば
ブリーチによる脱染でそれ以外は厳しい。
全体にすると毛髪ダメージが進行するので、ハイライトブリーチをして
主に表面上に多めに差していく。
これでどの程度の染料が毛髪に残っているか分かる。
今回のケースであると、根元の7センチ程度は自毛のため
ペールイエローまで脱色されているのに対して
インディゴが被さっているそれより下はマットグレーのような緑が前面に出ている。
本来であれば均等に色が入るのだが、これがインディゴで明るくできない理由である。
ブリーチでこれですから通常のヘアカラー剤だと黒いまま何も変わらないです。
インディゴ染めを明るくするのはある程度はできる?
一旦ブリーチでなるべく色素は分解してから
根元は白髪染め6レベル
中間から毛先に向かってはお洒落染め11レベルのピーチオレンジを被せる。
インディゴは寒色系のお色ですから色にくすみを感じるのだが
明るさを求める場合はもう少し彩度を上げてやると明るさを感じやすい。
マットを打ち消す意味合いもある。
黒かった髪もなんとか明るくなりました。
今回のケースでは回数が少なかったのが幸いして明るくすることはできましたが
何年もインディゴ染めをされている方にはこの方法では厳しいと思う。
自然染料で染めるという価値は十分にあるのだが、その一方で気軽にチェンジできない。
私たち美容師にとっては最大のデメリットでもある。
何故なら洋服のようにカラーも気分に合わせてイメージを変えるためのツールでもあるから
手軽にチェンジできないのは正直私としてもインディゴでずっと染める!と覚悟を持った方のみ施術していこうと思う。
インディゴ染めは明るくできない!と調べれれば出てくるだろうが
染めれない理由を語るよりもどうやったら明るくできるか?考えたいし、他でできないのなら余計にやってやろうじゃないか!
あまのじゃくなので意気込んでしまう。植物性のものなんだから植物の何かを使えば打ち消せるとか?
常識にとらわれず、地球という大自然、自然科学を今一度勉強して、ご提案できればと強く感じる。
それではまた!